ことば・辞書・日本語文法(2)

元日本語教師です。ことばと、(日本語)辞書と、日本語の文法について、勝手なことを書いていきます。

新潮現代国語辞典の例文

ちょっとあいてしまいました。軽い話を。

新潮現代国語辞典(第二版)の例文がすごいという話を書いた続きです。

別の素晴らしい例文を。

 

 愛する  平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して〔日本国憲法

 

こういう例文を辞書に選ぶ編集者はすてきです。

もう一つ別のもの。

 

 あいづち  うぬ惚るる友に合槌うちてゐぬ施与(ホドコシ)をする

     ごとき心に〔一握の砂〕

 

こういう例文を読むと、心がシュンとしてしまいます。

私なら、「親しむ」の項に「友がみな我より・・・」をのせたいですね。