ちょっとぶっそうなものについての話ですが。
話しのとっかかりは、また三国から。
ICBM 地上から発射する、射程が5500km以上のミサイル。大陸間弾道弾。
三省堂国語辞典
これで何ら問題ないように思うのですが、大辞泉を見てみると、
ICBM 大陸間弾道ミサイル。大陸間弾道弾。射程が6400キロ以上の核ミサイル兵器の総称。
デジタル大辞泉
おや? 射程の数字がちがいます。
5500km以上と6400キロ以上。
このぐらいの大きさになると、もう似たようなもんで、大した違いじゃないよ、とも思ってしまいますが、それはしろうとの感覚でしょう。
ある人が教えてくれたのですが、5500kmのほうは、米ソの距離が元になっているのだそうです。
wikipediaから。
アメリカ合衆国やソビエト連邦間では、戦略兵器制限条約(SALT)により、有効射程が「アメリカ合衆国本土の北東国境とソ連本土の北西国境を結ぶ最短距離である5,500km以上」の弾道ミサイルと定義された。
なるほど。では、「6400キロ」というのはどこから出てきた数字なのでしょう。
この6400キロという数字は、小学生以来、地球の半径としておなじみの数字ですが、ここではそれは関係ないのでしょうねえ。地球の表面上を飛ぶミサイルの話なのですから。
もう一つ。真打ち新明解。
ICBM 大陸間弾道弾。射程が約一万キロの、超長距離用戦略ミサイル。
[新明解国語辞典第七版]
ちょ、ちょっと待ってください。またずいぶん増えてしまいました。
まあ、現在のミサイルの射程はずっと長くなってきているんでしょうから、これが実際的な数字なのかもしれません。
しかし、辞書によって数値がちがうというのは、、、いいんでしょうかねえ。