ことば・辞書・日本語文法(2)

元日本語教師です。ことばと、(日本語)辞書と、日本語の文法について、勝手なことを書いていきます。

青虫

赤から青に色を変えて、軽い話を。

また、三省堂国語辞典から。

 

  青虫  小型で緑色のイモムシ。例、モンシロチョウの幼虫。 

 

青虫とは小型で緑色のイモムシである。では、イモムシとは。

 

  芋虫  毛虫の形をしているが、毛の目立たない虫。成長すればチョウやガになる。

 

なるほど。毛虫の形をしているが、毛の目立たない虫、だそうです。では、毛虫とは。

 

  毛虫  木の葉などを食いあらす虫。ガの幼虫で、体の上側に黒・茶色などの毛があり、人をさすものもある。「-のようにきらわれる」

 

ふむふむ。あれ? イモムシのところで、「毛虫の形」とありましたが、毛虫の項ではその形について述べていません。さて、毛虫とはどんな形なのか。

いくつかの国語辞書を見てみましたが、毛虫の形を書いているものはなかなかありません。みんな知っているから、わざわざ書かなくてもいいだろう、では、辞書として失格なのでは?

ふだんは見ない辞書まで見たら、ありました。

 

  旺文社国語辞典 「体は円筒状で」

 

辞書をいろいろ持っているのはいいことです。毛虫の形は「円筒状」とわかりました。

いや、軽すぎる話ですみません。