IH(調理器)
この「IH」というのはどういう原理なのか。例解新国語辞典によると、
アイエイチ 電磁誘導加熱。磁力線を利用して加熱調理する方式。うずまき状のコイルで磁力線を発生させて電流を起こし、その電流がなべそのものを発熱させて加熱調理を行なう。
んだそうです。国語辞典としては十分しっかりした説明で、これでわからないのは私のほうの知識のなさが問題なのでしょう。
さて、もう一つ気になるのは、「エイチ」のところです。
三省堂国語(七版)も「アイエイチ」ですが、新明解・岩波・三省堂現代新は「アイエッチ」です。広辞苑も「アイエッチ」。
三省堂国語は六版は「アイエッチ」でした。「エッチ」から「エイチ」へ改訂したわけです。
例解新国語の「アイエイチ」の少し前に「アールエイチ因子」というのがあります。これを他の辞書で見てみると、岩波と新明解は「アールエイチ」です。
岩波と新明解は「H」の読み方で「(アイ)エッチ」と「(アール)エイチ」が共存しています。
さて、「エイチ」か「エッチ」か。「いやらしい」ほうは「エッチ」でどの辞書もきまりですが、そのほかの「H」を含む語はどうするか。
例えば、鉛筆の芯のかたさはどうするか。
新明解は「エッチ」の項で「HB」「2H」という例をあげています。(上の「Rh」は「エイチ」でしたが)
三国は「エッチ」は(「いやらしい」以外は)「エイチ」を見よ、となっていて、鉛筆も「エイチ」で解説しています。
まあ、小さなことなんですが。
(追記:国語辞典としては、それぞれの業界(?)・専門家がどう読んでいるかに従わざるをえない、というところがあるかとも思います。)