ことば・辞書・日本語文法(2)

元日本語教師です。ことばと、(日本語)辞書と、日本語の文法について、勝手なことを書いていきます。

営業

新明解と明鏡の比較を。

 

   営業 -する (他サ)(なにヲ-する)商業活動(を行なうこと)。〔法律では、利益を得るための事業を行なうことを指す〕「-停止処分を受ける」「-案内・ 風俗-・ -時間・ -中〔=店を開けて商売をしている状態。⇔準備中〕」  新明解

    名 1 自他サ変(営利を目的として)事業を営むこと。特に、店や窓口を開いて客を相手とする仕事を行うこと。「飲食店を━する」「この店は四時まで━している」「━妨害」「深夜━」
     2 会社などで、販売関係の仕事。また、その部署。「総務から━に移る」「その件は━に報告させます」   明鏡

 

新明解には明鏡の2の用法がありません。ごく普通の用法です。

 

   〔会社で〕販売関係の<仕事・部署>。「-網・-マン・-所」  三国

   会社の、販売関係の業務、またはその部署。「庶務から営業に移る」  現代例解
 

他の辞書でこの用法をのせているのは、三省堂現代新、旺文社など。

この用法がないのが、岩波、学研現代新、新選、集英社でした。どうしてなのでしょうか。