ことば・辞書・日本語文法(2)

元日本語教師です。ことばと、(日本語)辞書と、日本語の文法について、勝手なことを書いていきます。

ホットドッグ

また軽い話で。

新明解だけがちょっと独自の説明をしている項目です。
まずは標準的な三国の記述から。

 

  〔米hot dog〕温めたソーセージをパンの間にはさんだ食べもの。ケチャップやからしをぬる。    三国

 

これでいいだろうと思うのですが、新明解はちょっと違います。

 

  細長いパンに切れ目を入れ、ソーセージをはさんでオーブンであたためて食べるもの。  新明解

 

「ソーセージをはさんでオーブンであたためて食べる」。しかし、これだとソーセージが温まるまでにパンが焦げてしまいそうです。

他の辞書は、「焼いたソーセージ」または「熱いソーセージ」のどちらかが多いです。


  焼いたソーセージなどをはさんだ  明鏡
  焼いたソーセージなどを挟んだ   現代例解
  焼いたソーセージを挟んで            旺文社
  熱いソーセージなどをはさんだ       岩波
  熱いソーセージをはさんだ     三省堂現代
  熱いソーセージをはさんだ     学研現代
  熱くしたソーセージをはさんだ      新選

 

ソーセージの「熱さ」に言及しない辞書。

 

  ソーセージや野菜を挟んだ     集英社  

 

これだと、HOT dog にならないような。

もう一つ、これまでに何度も食べてきたホットドッグを思い出そうとして、わからないのですが、ホットドッグのパンは、必ず焼いてあるものでしょうか。