三国第八版:ウインター・ワン・アーバン
三省堂国語辞典第八版が第七版からどう変わったか、このブログでこれまでにとりあげてきた項目を見てみます。
今回は「名詞」か「造語成分」かという話です。
「2017-08-25 ウインター」という記事で、「ウインター」は名詞とは言えない、ということを書きました。
三国の第七版は「ウインター」を名詞としていました。
ウインター(名)〔winter〕冬。「-スポーツ」 三国第七版
それが、第八版では造語成分とされました。
ウインター[造]〔winter〕冬。ウィンター。「-スポーツ」 三国第八版
これだけのことですが、国語辞典としては、やはり必要な訂正です。
同じことは、「ワン」「ツー」などにも言えます。
ワン(名)〔one〕1一。ひとつ。「-コイン・-プッシュ」2一点。「-オール」 三国第七版
ワン[造]〔one〕1一。ひとつ。「-コイン・-プッシュ」2一点。「-オール」 三国第八版
こちらも、八版では造語成分とされています。
なお、「ツー」「スリー」などにも同じような変更がなされています。
もう一つ。「アーバン」を見てみます。
アーバン(名)〔urban〕都市。都会。「-ライフ〔=都市生活〕」 三国第七版
アーバン〔urban〕1[造]都市・都会の。「-ライフ〔=都市生活〕」2(ダナ)都会的。「-なよそおい」 三国第八版
「アーバン」を名詞としていた第七版に対して、第八版は造語成分とし、「アーバンな」という形容動詞の形も認めました。大きな進歩だと思います。