ことば・辞書・日本語文法(2)

元日本語教師です。ことばと、(日本語)辞書と、日本語の文法について、勝手なことを書いていきます。

青写真

しつこく、また「青」に関する語を。

 

  青写真  ①青い地に白で、設計図や文字などをあらわした写真。青図。  

          三省堂国語辞典

  設計図などを青地に白く焼き付けた写真。青焼き。ブループリント。
            明鏡国語辞典

 

他の辞書もだいたい似たようなものですが、広辞苑だけ、ちょっと違うことが書いてあります。

 

  青写真①(略)青地に白線あるいは白地に青線の印画が得られる   広辞苑

 

私の学生時代(1970年代です!)、明鏡の言う「青焼き」あるいは「ブループリント」と言えば、「白地に青線」が普通でした。それで、レジュメや論文のコピーなどを作りました。(「青地に白線」では、論文など長いものを読むのは辛いでしょう。)

現在のコピー(当時は「ゼロックス」と言いました。)と同じものはとても料金が高かったのです。(今でも覚えていますが、1枚40円でした。バイトの時給が160円くらいの時です)

大辞泉にも、こういう記述があります。

 

  青焼き  青写真。特に、オフセットグラビアの印刷で、校正に用いる淡青色の地に濃青色の印画。藍(あい)焼き。 

             デジタル大辞泉

 

「印刷の校正」で使う、ということで、私の知っているものとは違うのかもしれませんが、「淡青色の地に濃青色の印画」というのは、つまり薄いところに濃い青で、ということでしょう。

「青焼き」は「白地に青」のものもあったのです。それも「青写真」と呼んでいいかどうかは、私にはわかりません。