ことば・辞書・日本語文法(2)

元日本語教師です。ことばと、(日本語)辞書と、日本語の文法について、勝手なことを書いていきます。

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

新潮現代国語辞典第二版

少し前に、アルファベットの「A」「B」や、ひらがなの「あ」「い」なども国語辞典の項目として立てるべきなんじゃないか、ということを書きました。 その時は、大辞林や広辞苑では項目として立てられているのを知っていたのですが、小型辞典でそうしている…

あいうえお(順)

ほとんどの辞書に項目としてなく、あったほうがいいと思われる言葉の一つです。 例外的にこれを載せている辞書は、私の知る限りでは、デジタル大辞泉です。(もちろん、ほかにもあるかもしれません。) あいうえお順 → 五十音順 という空見出しがあります。 …

藍と青

三省堂国語辞典で「藍」を引くと、 藍 〘植〙草の名。葉からとった染料は、青よりこく、紺よりうすい。「-色」 とあって、「青は藍より~〔青〕の[句]」を見よ、とあります。で、「青」を見ると、追い込み項目として、 青 (略)・青は藍より出でて藍より青…

鉛分

新明解国語辞典第七版 えんぶん 鉛分 鉛の成分。 え?「鉛の成分」って、鉛じゃないんですか? 成分 その物を構成している個個の物質(元素)。(新明解) なんですから。 隣の項目を見てみると、 えんぶん 塩分 海水や食品などに含まれている塩類(の量)。 …

ちいさい「っ」

また続きです。日本語の仮名の一つ一つを国語辞典の項目として立てるかどうかという話。 三省堂国語辞典は、「っ」という項目を立てていて、それはいいのですが、内容がどうも変です。 っ つまる音(オン)。促音(ソクオン)。また、そのかな。カタカナでは「ッ…

昨日の続きです。 ひらがなをどうするか。例えば「あ」を国語辞典の項目とするか。 広辞苑、大辞林は項目としています。(大辞泉は大辞林とほぼ同じ) 広辞苑 あ ①母音の一つ。口を広く開き、舌を低く下げ、その先端を下歯の 歯茎に触れる程度の位置におき、…

パイアール二乗

表題の「パイアールにじょう/じじょう」は、中学を卒業した日本人のほとんどが知っている(聞いたことはあるが、何だか忘れた?)表現だと思うのですが、どうでしょうか。 そして、これは立派な日本語だとも。(念のため:円の面積の公式です) で、「パイ…