2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧
このブログを始めたころ、「痛める」という動詞について書いたことがあります。「痛める」というのはどういう意味かはっきりしない、という話でした。(2013-03-14「痛める」/2013-03-24 「痛める」続き) 例えば、ナイフで手を切って「手を痛めた」と言う…
これも広辞苑の副詞を調べていた時に、辞書によって品詞が違うことに気付いた語です。 まず、広辞苑から。(語釈などを省略します。) びっくり(名)「地震に-する」「-するほど広い」 広辞苑 名詞と言いながら、用例は「~する」をつけた動詞の形だけで…
前回の「めった(な)」に関連した話です。 「めったな」という形はいかにも形容動詞風ですが、「×めっただ」という形(終止形)がないことを考えると、形容動詞とは言い難いものです。そこで、「連体詞」とする考え方があるということを前回書きました。 同…
広辞苑の副詞を検討したときに出てきた語です。 辞書によって扱いが大きく違うので、いろいろ見てみます。 まず、広辞苑から。(例文の一部を省略します) めった 1分別のないさま。むやみやたらなさま。「-な口はきけない」 2(下に打消の語を伴って)容…
「勝つ・負ける」については、前に「2020-12-08 勝つ・負ける」という記事を書きました。新明解の語釈が偏っていること、明鏡・岩波の語釈は循環していること、三国があっさりまとめていていいけれども、それ以外の場合もあることなどを書きました。 このと…
広辞苑のはっきりしたミスを見つけました。大したことではありませんが。「勝ち越す・勝ち越し」「負け越す・負け越し」の項目を。 勝ち越す(自五)負けた数より勝った数が多くなる。相手より多く勝つ。「一点 -・す」 勝ち越し 勝ち越すこと。「横綱の-が…
前回の記事の続きです。広辞苑の動詞の自他判定を、他の十種の辞書と比較しながら検討していきます。 前の記事でとりあげた順に見ていきます。かっこ付き数字はその記事の番号です。(「2021-12-19 国語辞典の「自動詞・他動詞」(15)」~) 発話行動に関する…