ことば・辞書・日本語文法(2)

元日本語教師です。ことばと、(日本語)辞書と、日本語の文法について、勝手なことを書いていきます。

2013-01-01から1年間の記事一覧

「舟を編む」「辞書を編む」

タイトルの前者は三浦しをんの有名な小説の題名で、後者は飯間浩明の光文社新書の本の題名です。 「舟を編む」は気にはなっていたのですが、まだ読んでいません。内容的に関心がありすぎて、落ち着いて楽しめないだろうという気がするためです。それに、どう…

「恋」など:ちょっと複雑な問題

昨日の「異性」がらみの話ですが、、、。 「新明解」で有名なのは「恋愛」の語釈ですが、「恋」もほぼ同様です。 こい[1]コヒ【恋】 (一)特定の異性に深い愛情を抱き、その存在を身近に感じられる ときは、他のすべてを犠牲にしても惜しくないほどの満足…

「デートする」

「デートする」という、誰でも知っていることばをどう説明するか。 自サ変 異性と日時や場所を決めて会うこと。「恋人と━(を)する」 [明鏡国語辞典 第二版] (親しい)男女が日時を決めて会うこと。 (岩波国語辞典) これでいいでしょうか。だめですよね。…

使用辞書の紹介

どんな国語辞典を使っているかという紹介をしていませんでした。 私がよく使っているのは、 明鏡国語辞典 大修館 初版 紙版 第二版 紙版 + 電子辞典(LogoVista) 岩波国語辞典 岩波書店 第六版 紙版 + 電子辞典 第七版 紙版 新明解国語辞典 三省堂 第五版…

「予報する」

短い話。 よほう【予報】―する 観測データなどに基づいて、天気などを事前に推測する△こと(内容)。「天気―・―官」 三省堂 『新明解国語辞典 第七版』 え?「推測すること」で終わりですか? みんなに知らせないの? 「予報」の「報」は知らせるってことじ…

「会話する」

なんだか「国語辞典」のあら捜しみたいになってきましたが、まあ、それもこのブログの一つの目的(あらさがし、ではなくて、「国語辞典」の真面目な検討、ということです)なので、気づいたことをグチグチと。 「会話する」といういわゆる漢語サ変動詞につい…

「外国語を話す」

またずいぶんあいてしまいましたが、ま、きにしないことにして。 毎日辞書を引いているので、書きたいことはいろいろあるのですが、気力がなくて。今日は軽く書いてみましょう。 「話す」という動詞について。「ひとと話す」とか、「用件を話す」という普通…

「生きた人」:「生きた人間」

前回、「生きた魚(=生きている魚)」と比べて、「生きた人」は「生きている人」の意味では使いにくい、ということを書きました。 国立国語研究所のデータベース http://nlb.ninjal.ac.jp/search/ で「生きる」を引き、「生きた+名詞」というのを調べてみ…

「生まれる」・「生きる」

「生まれる」と「生きる」の関係について。 「生まれる」は変化動詞で、そのテイル形は「結果の状態」を表すはずです。「死ぬ」や「倒れる」のように。 兵士が死んだ → 兵士が死んでいる 木が倒れた → 木が倒れている 子供が生まれた → 子供が生まれている …

「書き込む」

さーっと日がたってしまいます。 ある程度は、順序立てて(?)ことばのことを書いてみたいとはじめは思っていたので、まとまった時間と、落ち着いた気持ちにならないと書けないとか考えてしまい、どうも書けない日が続きます。というのはいつもの言い訳で、ま…

「通る」・「通す」

今回はかなり早く次の回を書くことができそうです。 「通る」と「通す」の関係について。 こういうことを誰か論文に書いたりしているのかどうか知りません。 先に検索してみるべき? まあ、いいでしょう。自分で考えたことを書いてみましょう。 「通る」はた…

「病気にかかる」「病気をする」

どうもなんだかわかりません。 前のブログが書き込めなくなり、なんだかんだとやっていたら、新しいブログを開かせられて(?)しまいました。 ブログというものの仕組みがまったくわかっていないままに、適当にやっていたらこうなってしまったので、まあ、困る…