ことば・辞書・日本語文法(2)

元日本語教師です。ことばと、(日本語)辞書と、日本語の文法について、勝手なことを書いていきます。

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

貞淑・貞操

新明解国語辞典から。 貞淑 〔妻が〕夫の不身持ちや乱暴にかかわらず、家庭を守り、あくまでも 夫を立てて従順を宗(ムネ)とすること(様子)。⇔不貞 そうなんでしょうか。夫が「不身持ちや乱暴」でないと、「貞淑な妻」にはなれないのか。 私が「貞淑」という…

右・左

「教えて!goo」に「右・左」について投稿しました。 「右端」を国語辞典で引こうとすると、「みぎはし」ではなくて「うたん」で引かなくてはならないのはなぜか、という質問があり、それに答えたものです。 このブログで、かなり前に「右腕・左腕・右側・左…

殊勝・けなげ

明鏡国語辞典から。 殊勝 けなげで感心なこと。「無償で引き受けるとは━な心がけだ」 健気 心がけが殊勝なさま。特に、年少者や力の弱い者が、殊勝な心がけで努力するさま。「一家を支えて働く━な少年」 「殊勝」とは「健気で感心なこと」で、「健気」とは「…

執拗しつよう

新明解国語辞典から。 執拗 「しつこい」意の漢語的表現。「-に つきまとう」 新明解 「しつこい」と意味用法は同じで、その「漢語的表現」だという。では「しつこい」とは。 しつこい 1味などが濃すぎて、いつまでも不快な感じが口に残る様子だ。「-味」…

強烈・強力

久しぶりに。 「強烈」と「強力」はどう違うのか。国語辞典を見てみます。 強烈 堪えられないほど強い様子。「-な印象/-な個性の持主/-なパンチ」 新明解 「堪えられないほど強い」んだそうです。でも、 ゴッホの「ひまわり」を見た。強烈な印象だった…