暑い日が続くと、早く秋にならないかなあ、と思います。
秋風、というのはなかなか語感のいいことばだと思いますが、さて、辞書では何と説明しているのでしょうか。
何ですか、これは。これでは秋風のさわやかさが伝わってきません。
広辞苑 秋になって吹く風。
だから、夏の風とどう違うのか。そこを書いてほしいのです。
明鏡 秋に吹く(涼しい)風
最低限、これぐらいは書いてほしい。なぜこう書けないのか。
新明解 秋に吹く、肌寒い風。
これは行きすぎです。夏の暑さが好きなのでしょうか。
-が吹く(立つ)〔=男女の間の愛情がさめる。何かの流行が下火になる〕 (新明解)
この表現のことが頭にあるからでしょうか。秋風のマイナス面を言っておきたい。
学研現代 秋にふく風。[参考]「さわやかな、しかし無情な風」の感じをふくむ。
「さわやか」はぴったりですが、男女のことにつなげたいために「無情な風」というのはやはり言い過ぎです。「無情な風」って、どんな風なんでしょう?
三国 秋にふく、さわやかなひやりとした感じの風。
これがいいですね。夏が過ぎてさわやかさを感じつつ、「ひやり」という冷たさもある。これだけで、十分男女の話にもつながります。
それにしても、早く秋風が吹かないものでしょうか。