このところカタカナ語をとりあげているので、その流れでこのことばを。
アウトレット 在庫品などを大量に仕入れ、ひじょうに安く売る店。「-モール〔=アウトレットの集まった施設〕」 (三省堂国語辞典)
単に「ひじょうに安く売る」だけではないと思うのですが。
この語は、辞書によって説明にいろいろと違いのある語です。
在庫の大量仕入れにより安売りする小売りの業態。「-ショップ」△特に、海外ブランド品について言う。 (岩波)
語釈そのものは似ていますが、注釈のところが大事です。
広辞苑はすごいです。
アウトレット (出口・販路の意)アウトレット・ストアの略。
アウトレットストア 売れ残りや傷物を仕入れて安値で売る店。また、メーカーがサンプル品や生産過剰品を売る直販店。 (広辞苑)
「売れ残り」「傷物」ですと。業界の人が怒りそうです。また、よく行くお客さんも。
この語は、けっこう詳しく書く国語辞典があります。
工場から直接搬出したり、倉庫などを利用して販売したりすることで、商品を安価で販売する店。型落ち品や新古品を大量に仕入れて、安く販売する量販店をさすこともある。 △英語で「アウトレット」はコンセントの意。 (現代例解)
①メーカーが自社商品の在庫処分を目的に工場と直結させて販売する店。ファクトリーアウトレット。②有名ブランドの在庫品などをメーカーから大量に仕入れ、格安に販売する店。アウトレットストア。◇出口・はけ口の意。 (明鏡)
明鏡は「ファクトリー~」と「~ストア」を分けています。このへんがいいのかなと思うのですが、よく知っている人が見たらどう言うでしょうか。
また、一般の人、アウトレットをよく利用する人にとっては、どういうものとしてとらえられているのでしょうか。私には、とんと縁のない世界なので、何も言えません。
元の英語の意味も、いろいろに訳されています。現代例解の「コンセント」はちょっと違うんじゃないかと思うのですが。