文部科学省を略して「文科省」といいますが、大臣のほうも「もんかしょう」になるはずだな、と思って辞書を引いてみました。
明鏡・新明解・現代国語例解は、
ということで同じでした。「文科相」はありませんでした。
岩波は、
だけで、一味違っていました。岩波には「文科省」も、そもそも「文部科学省」もありません。おそらく、固有名詞は載せない、という態度が貫かれているのでしょう。しかしなあ。
なんにせよ、どちらかだけというのは、ちょっと足りないのではないでしょうか。中学生が、「モンカショウ」という言葉を聞いて、辞書で調べるとしたら、両方のことばがのっているべきでしょう。
三省堂国語(六版)は、
となっていて、ふむ、さすがだな、と思わせます。
では、ほかの省、大臣は、と思って「国交省」「国交相」を見てみたら、新明解にも明鏡にもありませんでした。三省堂は今手元にないので調べられません。(訂正:新明解は「国交相」のみあり)
(デジタル大辞泉にはどちらもありました。当然の話ですが。)
ということは、辞書編集者にとって、文科省は意識に上りやすい、ということなのでしょうか。