また続きです。しつこく、新明解第八版の「日本語形」という用語について。
外来語がその原語と形が違う場合、これまで見てきたように「日本語形」とされる場合と、もう一つ、「←」という記号が使われる場合があります。
新明解の「編集方針」には「←」についての説明はありませんが、表紙見返しの【記号・略号表】には、
←… …から来た、…の略 新明解第八版
とあります。
例えば、
フィギュアスケート〔←figure skating〕 新明解第八版
がそうでした。「figure skating から来た」ということを意味しているのでしょうか。
でも、これはつまり、「figure skating という英語から来た、日本語の外来語としての形」ということなのではないでしょうか。
なぜ「〔figure skating の日本語形〕」とされないのか。
同じような変形を受けた例として次のものがありました。
ショートカット 1〔short cuttingの 日本語形〕短く切った髪の形。 新明解第八版
こちらの例と同じように思えるのですが。
また、
コンビーフ〔←corned beef〕 新明解第八版
は、
ガムテープ〔gummed tape の日本語形〕
ドライフラワー〔dried flower の日本語形〕 新明解第八版
と同じように思えます。何が違うのでしょうか。
また、次のようなものもありました。
ガード〔girder(bridge)の変化〕 新明解第八版
この「変化」というのも、つまりは「日本語形」に思えるのですが、そうではないらしい。
「日本語形」とはどういう場合にのみ使われるのか。なかなか難しそうです。