短い話。
三省堂国語辞典のなんだかわからない用例の話です。
多く 1(名)たくさん(の)もの。「-を語らない」2(副)たいてい。ふつう。「-は」 三国
この2、副詞としての「おおく」の用例が「多くは」だけなのです。
これで用例と言えるでしょうか。そのあと、何も続かない。
どういう場合にどう使われるのか、まったくわかりません。
この形だけなら、1の名詞の用法とも言えます。「多くは中学生だった」とか。
岩波国語辞典に「多くは」の形を使った用例があります。
多く ア(略)イ おおかた。たいてい。「この本は-学生が読む」「-はそうならない」 岩波
この例では「たいていはそうならない」と同じような意味だ、ということでしょう。これならまだわかります。
上の、三国の「-は」はどういうことを示したかった用例なのか、見当もつきません。